低コストでリピーターを量産させるストーリーマーケティングとは?事例とやり方までを解説

突然ですが、あなたに質問です。

あなたの会社、またはお店にはストーリーがありますか?

もし、ないのであれば御社の今後のビジネス展開は厳しくなっていくと思われます。

例えSNSで集客しても、お金をかけて広告を打っても、リソースをかけてYouTubeで動画を配信したとしても、継続して安定した売上を出し続けることは難しいでしょう。

なぜか。

現代はモノやサービスが溢れ、商品の質や価格だけでは他社との競争に勝つことが難しくなっているためです。

そのため、消費者の感情面にも訴求できなければ商品が選ばれにくい時代となりました。
これは特に高単価商品で顕著になっています。

人は感情でモノを買い、その後論理で自分を納得させます。

質や価格だけでは、もはや消費者の購買欲に対して訴求することは難しくなったのです。

消費者の感情面に訴求するためには、イメージアップのキャンペーンや大がかりなリブランディングなどが手段として考えられますが、それよりももっと低コストで行う方法があります。

それは「ストーリー」を使うことです。

例えば、キャベツを買うにしても、スーパーの青果コーナーに山積みにされているものと、生産者がどういう工程で育てて、どんな想いを込めて出荷したのかを物語ったポップが添付されているもの。

どちらが欲しくなるでしょうか?

多くの方は後者を選ぶと思います。

物語を通してその生産者の想いに共感し、心を動かされることで後者のほうを選びたくなるのです。

このようにストーリーは消費者に対して、話の内容を「自分事」と捉えさせ、共感を誘い、行動へと促す効果があります。





今後はストーリーがあるかないかでビジネスで生き残れるか否かが決まります。

AI技術が超発達し、各社がビジネスにAIを取り入れだしたら、もはや企業間で機能面や利便性では大差がつかなくなります。

そうなれば、感情的に「好きかどうか」で会社やお店、商品が選ばれるか否かが決まります。

「この会社の考え方、なんか好きだな」、「このブランドの世界観、すごく共感する」。

見込み顧客にそう思わせるためには、ストーリーを使うのが最も効果的なのです。

このストーリーの力をビジネスに活かしたマーケティング手法が「ストーリーマーケティング」です。

ストーリーマーケティングとは?

自己紹介が遅れました。
ストーリーマーケティングコンサルタントの藤原と申します。

地方の老舗企業や老舗店のマーケティング支援を行うマーケティング事務所、「ウィルコンサルティング」を運営しています。

では、お話を戻しましょう。





ストーリーマーケティングとは、「人間が抗えない」ストーリーの力を使って自社を強力にブランディングしたり、商品の販売促進を行ったりするマーケティング手法のことを指します。

例えば、「創業者がどんな志を掲げて起業し、これまでどんな出来事があったのか」という創業ストーリーでブランディングすることもできますし、「この商品を購入すると、どんな生活を手に入れることができるのか」というビジョンを消費者に見せて商品の販売促進を行うこともできます。

ストーリーには、

✅分かりやすく物事を伝えられる
✅興味を持って話を聞いてもらえる

といった大きな特徴があります。

そのため、古くから小説や映画などの娯楽以外でも様々な場面で用いられてきました。

そのうち、私たちに一番馴染み深いのは「昔話」や「童話」だと思われます。

これらは、教訓を「物語」でパッケージすることにより、分かりやすくなり、また押しつけがましさがなくなり、その結果子供たちに受け入れてもらえていますよね。

また、母親が子供に何かを言い聞かせる時も、「もしあなたが~されたら、嫌でしょ?だから、そういうことは人にやってはダメ」というように、仮のストーリーを作って話しますよね。

これもストーリーを使われることが普遍化されている例になります。

また、ビジネスの現場でストーリーを使う場合は、

✅話の内容を信じやすくさせられる
✅感情面に訴求し、共感を誘って消費者をファン化させやすくなる

といった大きなメリットがあります。

これにより、商品を売りやすくしたり、ブランドや商品に対するロイヤリティを増して、企業や商品の価値を大幅に上げたりすることができます。

実はビジネスでストーリーを使うことは、現代ではそれほど珍しいことではありません。

海外では積極的に採用されていますし、国内でもWebマーケティングにおいて、LP(商品販売ページ・メルマガなどの申し込みページ)や動画広告ではストーリーが多々使われています。

ここまで読まれたあなたは、ひょっとしたら「うちにはストーリーはない」「ストーリーなんて作れない」と思われているかもしれません。

ですが、どんな企業・店舗にもストーリーはあります。

それが設立30年以上が経過した「老舗」ならなおさらです。

創業からの歴史を振り返れば何かしらのストーリーがあったはずですし、消費者に伝えたい想いやビジョンもお持ちのはずです。

それを活かし、過去のストーリーと、顧客をどういう未来へ連れていくのかという未来のストーリーを発信して消費者の感情面からアプローチすれば、消費者をファンに変え、自社・自店の利益を拡大できるようになります。

また、現在非常に注目されているAI。

いずれこのAIが創作ストーリーを作れるようになったとしても、会社や店舗の事実に基づいた生のストーリーは作れません。

自分たちの経験、考え、教訓が反映されたストーリーは唯一無二のものであり、模倣できないので大きな価値があります。

だからこそ、読み手の心を強く動かすのです。

その点でも、企業や店舗がストーリーを発信することは非常に意義があると言えます。

ストーリーマーケティングの6大メリット

ストーリーマーケティングがどういうものなのか、簡単に説明致しました。

では、次に前項でも少し触れましたが、ストーリーマーケティングに取り組むメリットについてご紹介致します。

ストーリーマーケティングのメリット

1.「魅力が伝わりやすい」
商品を紹介する際に使用事例を物語形式で伝えることで、商品の特徴やメリットが分かりやすく伝わるようになります(=ベネフィット)。また、自社について説明する際も、聞き手の感情面に訴えかけられるので、興味を持ってもらえやすくなります。

2.「信念やビジョンが伝わりやすい」
物語で訴えることにより、伝える情報が情緒的になり、企業の信念やビジョンが顧客や関係者によく伝わるようになります。

3.「信頼関係を構築しやすい」
物語に共感してもらえれば、売ることが目的ではないと理解され、企業と顧客の信頼関係を築きやすくなります。また、ストーリーを好きになってもらえれば自社も好きになってもらえることが期待できます。

4.「新しい顧客を獲得できる」
商品やサービス自体には関心が薄い消費者層も、物語には好感を抱く傾向があるので、物語による共感や感動で自社のファン層を増やすことができます。

5.「記憶に残りやすい」
映画や小説などでもそうですが、印象に残ったストーリーは記憶に残りやすいものです。ストーリーを覚えてもらうことにより、ストーリーの登場人物や舞台となる自社も覚えてもらえやすくなります。

6.「無料広告化できる」
その商品や企業の持つストーリーに共感した人は、その商品や企業のファンになり顧客になるだけでなく、そのストーリーを口コミやSNSなどで紹介してくれる「メディア」としての役割を果たしてくれるようになります。そういった人たちがネズミ算的にだんだん増えていけば、やがて「広告」を費用なしで打つような効果を得られます。

このように、ストーリーを用いることで消費者を強力にファン化できるのが特に大きなメリットになります。

ファンになってもらえればリピーターとして自社を支えてくれるだけでなく、自社や商品を口コミしてくれる宣伝マンとして動いてもらえることも期待できます。

特にストーリーを媒介にしてファン化した場合は、自分が共感したそのストーリーを人に広めたくなるので、商品そのものを紹介するよりも自然な形で人から人へ伝播していくことが予想されます。

国際的な企業間競争の激化により、商品の価格や質で他社と差別化しづらくなった現代において、消費者に選ばれるためには感情面での訴求が不可欠になっています。

その感情面を満たす「付加価値」として、ストーリーは非常に有効なのです。

ちなみに、私自身も以前行っていたビジネスで自分のストーリーを発信したところ、何人ものファンが出来て売り上げにも繋がった過去があります。

事例紹介

さて、ここからはストーリーマーケティングの実際の事例を見ていきましょう。

先述しましたが、ストーリーマーケティングは特に海外で盛んに取り組まれています。

例えばアメリカのExtraガム。

Extraガム

このガムはアメリカのWrigley社が販売している商品で、2015年に公開した動画CMが大きな反響を呼びました。

その内容は、主人公である1人の少女と少年の恋愛模様を描いたもの。

ハイスクールの女生徒、サラがロッカーで荷物を落としてしまい、以前から気になっていたジュアンという男子生徒がそれを拾ってくれ、お礼にExtraガムを差し出したところから物語は始まります。

二人はやがて交際をスタートし、交際が順調なときも、喧嘩して仲直りしたときも、二人の傍らにはいつもExtraガムがありました。

やがて二人はハイスクールを卒業し、その後サラは仕事でジュアンのいる地元から離れた土地で暮らすようになりました。

あるとき、久しぶりに故郷に帰って来たサラは、ジュアンから電話で小さな画廊に呼び出されます。

そこには、ガムの包み紙に描かれたいくつもの絵が額縁に入って飾られていました。

絵の内容は、サラとジュアンのこれまでの交際のシーンを描いたもので、ジュアンが交際を始めてから描きためていたものでした。

ロッカーでサラがガムを渡したシーン、デートの帰り、雪遊びをした日のこと。

そして最後に飾られていた絵の内容は…。

こちらがその動画になりますので、是非あなたの目で確かめてください。

この動画は視聴者に非常に好意的に受け入れられ、「スーパーに行って、ガムを500パック買っちゃう」、「こんな素敵な出会いがあるなら、ガムを箱買いしたい」などのような声も上がりました。

このCMではあえて商品を売り込まず、商品を物語のわき役として位置づけています。

そのお陰で視聴者は物語に没入でき、ストーリーの引き立て役だったエクストラガムにポジティブなイメージを持てるのです。

では、次に日本国内での事例を見ていきましょう。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)

USJは2004年に一度事実上の経営破綻に陥り、その後も苦戦を続けていました。

その後2010年に、マーケティングで定評のあるP&G社で成果を上げていた森岡毅氏をヘッドハンティングし、同社の再建を託しました。

森岡氏は同社の戦略コンセプトを「映画のテーマパーク」から「世界最高のエンターテイメント」へと大胆に転換させ、それに伴い様々な施策を執り行いました。

その一環で行った2010年のクリスマスシーズンのCM。

従来は「昼と夜では違った楽しみが得られます」という、イベントの見どころを訴求するような内容でしたが、その年は「子供と楽しめるクリスマスは、あと何回もない」という、親の視点の切ない心情をあらわしたストーリーのものに変更。

この情緒的なCMが功を奏し、この年のクリスマシーズンの来場者は前年に比べて倍増しました。

これまでの企業視点での発信から消費者視点のものへと変換したことと、娘を持つ父親を主人公としたストーリーを発信したことで、消費者を共感させ、欲求喚起を起こせた、と言えます。

サンリオピューロランド

サンリオピューロランドは、サンリオグループのサンリオエンターテイメントが運営する屋内型のテーマパークです。

屋内型ゆえに天候に左右されない強みがありますが、コロナ禍においては長時間室内空間に滞在することへの利用者からの心配の声が上がっていました。

そこで同社は、2020年2月21日に臨時休館を発表。
休館の期間をその後、4月上旬までに延期します。

そんな中、3月23日にTwitterで「サンリオピューロランド公式」「ピューロランド」が突如トレンド入りしました。

それは公式YouTubeチャンネル上にアップされた動画がきっかけでした。

「ピューロランド、休んでいたって…」と名付けられたその動画には、休館中にスタッフが館内を清掃したり、再開に向けてレストランの新メニューを開発したりしている映像が収められていました。

それだけでなく、サンリオキャラクターたちも清掃を手伝っていたり、ダンスや朗読などの出し物の練習をしたりしている風景も映っていました。

こちらがその動画のひとつです。

ピューロランドの舞台裏を映したこれらの動画は大きな反響を呼び、子供たちだけでなく大人たちの心も掴み、トレンド入りした訳です。

「お客様のために、今自分たちが取り組んでいること」というストーリーが人々に受け入れられた、と言えます。

そしてさらに言えば、高いホスピタリティで普段から顧客との信頼関係を築いていたからこそ爆発的にヒットした、とも言えます。

ここから学べることは、ただストーリーを出すだけではだめで、それが受け入れられる土壌も作っていかなければストーリーは生かされない、ということです。

パンテーン

P&G社のヘアケアブランド「パンテーン」は、2018年から「さあ、この髪でいこう。#HairWeGo」というブランドメッセージのもと、髪にまつわる日本の同調圧力に疑問を呈し、一人ひとりの個性を考えるきっかけをつくるキャンペーンを展開しています。

その中でも、「#この髪どうしてダメですか」というキャンペーンは大きな反響を呼びました。

このキャンペーンは、全国の現役中高生・卒業生・先生の男女合計1000人を対象に、「髪型校則へのホンネ調査」を実施し、70%以上の人たちから「今の髪型校則に疑問を感じている」との回答を得られたことから、パンテーンが「髪型校則へのホンネ」について話し合うきっかけをつくることを目的として行ったものです。

具体的には、自分が思う髪型校則への思いをSNSでハッシュタグをつけて投稿してもらい、ほかのユーザーを巻き込んで議論していくというもの。

この結果、有志によって黒染め指導廃止を求める署名活動が発足し、2万人の署名が集まり、東京都教育委員会が都立中学高校での黒染め指導撤廃を宣言するなど、社会的な動きを起こしました。

また、このキャンペーンにより、消費者が持つパンテーンのやや古いイメージが刷新され、売り上げも上がったそうです。

このキャンペーンはストーリーの主人公を顧客に置いているため、顧客のストーリーを語ってもらう形式のストーリーマーケティングになります。

それによりUGC(User Generated Contents=ユーザー生成コンテンツ)がどんどん生まれ、強力なブランドの宣伝効果が生まれています。

主人公が自分と同じ消費者なので、そのストーリーに触れた読者はより「自分事」化してその話を受け入れることができます。

このようなSNSを介したユーザー参加型のストーリーマーケティング施策は非常に魅力的なので、是非取り組んでいきたいものです。

ストーリーの作り方

ここまででストーリーマーケティングの有効性や取り組み方について、ご理解いただけたかと思います。

そうなると気になるのは、「では実際にストーリーを作るにはどうすればいいのか?」ということだと思います。

その疑問にお答えするため、ここではストーリーの作り方に関して解説していきます。

自社・自店をブランディングするためのストーリーと、商品販促のためのストーリー作成法についてご紹介致します。

まずは前者のほうから参ります。

1-1.自社(自店)ストーリーのネタを探す

まずはストーリーの元になるネタを探します。

こういった点から探してみてください。

  • どのようにして会社(店)が始まったのか?(創業者は何を実現させたくて事業を起こしたのか)
  • 自社(自店)の強みは何か?
  • これまでに起きた最も大きなアクシデントは何か?それをどうやって克服したか?
  • 自社(自店)がなぜかこだわっていることは何か?
  • どういうことで顧客から感謝されているか?
  • 今の経営理念を掲げた理由、いきさつは?

もし自分だけで思いつかなった場合は、自社(自店)のことをよく知っている従業員やスタッフさんと一緒に考えてみてください。

その際は、PCや紙に書きだすと思考が整理され、作業が効率化できます。

1-2.ストーリーの構成要素を決める

次に、ストーリーに必ず必要な以下の4つの要素を決定します。

  1. 登場人物
  2. 自社(自店)が掲げる目標
  3. 起こった困難
  4. この話で何を伝えたいか

このうち、登場人物は多すぎると読者が混乱してしまうので、5人以下になるようにしてください。

1-3.構成要素をもとに話を組み立てる

大きな話の流れとしては、

日常→出来事→教訓(伝えたいこと)

がオーソドックスです。

この流れになるように、構成要素を組み立ててお話を作ってみてください。

例を出すと、こんな感じになります。

弊社は国土の緑地化事業を営んでいます。
創業者の山田太郎が戦後に兵役を終えて郷里に戻った際、荒れ果てた山々や田畑を目の当たりにし、「国土を緑豊かな土地に戻したい」という想いで昭和21年に今の事業を始めました。

創業時は資金に余裕がなく、現場で使う機械を購入することができませんでした。
そのため、道具を使って人力で土地を整理していきました。
非常に時間と労力がかかる重労働だったと聞き及んでいます。

そのうえ、草花ではなく杉やヒノキなどの苗を植えていったので、すぐには結果が出ませんでした。

その間はほとんど売上にならなかったので、山田は夜間に知り合いの会社の手伝いをして、会社のお金を賄っていたといいます。

山田の想いに賛同して入社してくれた従業員も、あまりの重労働とそれに見合わない賃金に、一人、また一人と辞めていってしまいました。

一時は山田一人になったこともあったそうです。

ですが、『緑豊かな国土を取り戻し、日本を復興させる』という強い意志の元、決してあきらめることはありませんでした。

やがて植えた苗木が育ち、山地や田畑に木々の緑が映えるようになると山田の功績は認められ、次々と仕事が舞い込むようになりました。

それと共に人も集まり始め、少しづつ会社が大きくなっていったのです。

現在も山田の日本復興の想いは社是というかたちで全社員に共有されています。
自然災害が起こった際は、緑地化事業だけでなく災害ボランティアとしても社員を派遣し、様々な地域の支援を行っています。

海外で災害が起こった際も、できうる限り支援をしています。

また、山田の「どんな困難も情熱があれば超えられる」という精神を全社員が受け継ぎ、仕事で難しい局面に立たされたときも「どうすれば突破できるか」と全員で知恵を絞り、バブル崩壊やリーマンショック後の恐慌も乗り越えてきました。

弊社は今後も創業者の理念を受け継ぎ、国内だけでなく全世界に緑を増やすために企業努力を続けていきます。

2-1.商品ストーリーのネタを探す

では次に、商品販促用のストーリーの作り方です。

このストーリーの作るパターンは大きく2つあります。

一つは、主人公を自社(自店)にするパターン。
もう一つは、主人公を消費者にするパターンです。

今回は前者のほうを紹介致します。

このパターンの場合は、まずストーリーの元になる要素を書き出します。

  1. どういう人のために作ったのか
  2. 商品開発、販売のきっかけ
  3. 商品の特徴(3つほど)
  4. 商品のこだわり
  5. 開発、生産でもっとも苦労したこと
  6. この商品を通して、お客様にどうなって欲しいか

この6つを書き出してください。

2-2.話を組み立てる

次に、書き出した6つの要素を繋げて文章化します。

流れは1~6を順に繋げるだけで訴求力がある文章にできます。

例としては、このようになります。

この「メンズプロケア」は40代以上の働く男性向けのハンドクリームです。
特に厨房でのお仕事や工事・建設現場、工場内作業など手を使ったお仕事をされる男性向けに開発しました。

この商品を開発するきっかけとなったのは、左官業を営んでいる私の父親がいつも手荒れで悩んでいるのを見て、何とかしてあげたいと思ったことが始まりです。

父は元々皮膚が弱いほうなのですが、仕事が忙しく、なかなか皮膚科には通えません。

そこで女性用のハンドクリームを使っていたのですが、肌に合わず、匂いや使用感も気に入らないため使うのをやめてしまいました。

数種類のクリームを試してみましたが大差はなく、合うものは見つかりませんでした。

男性用クリームも試しましたが、パッケージや匂いが若者向けで気に入らず、これも難色を示しました。

おそらく、父と同じような悩みを抱えている男性はほかにもいるはず。

そこで40代以上の男性が好んで使えるようなハンドクリームを開発しようと思い立ったのです。

この「メンズプロケア」の特徴は大きく3つです。

1.べたつかず、さっぱりとした使い心地
2.無香料なので匂いが気にならない
3.持ち運ぶ際にも気にならないシンプルなパッケージ

そして特にこだわったのが、「保湿成分と傷の治療成分を同時配合している」という点です。

父は仕事で手に擦り傷や切り傷をつくることも多く、保湿と同時にそのケアもできればもっと喜んでくれるのでないか、と思って治癒成分も配合しました。

ハンドクリームを塗った後に軟膏を塗るのは手間ですし、絆創膏も貼りづらいですからね。

ですが、この両方の成分を同時に配合するのは非常に大変でした。
中々望んだ結果が出ず、開発期間が当初の1年で終わらず、結局2年近くかかってしまいました。

ですがそのお陰で保湿と傷の治療の両方の効果を持つ、独自のハンドクリームを作ることができました。

サンプルを父にプレゼントし、使ってもらったところ、非常に喜んでくれて、「毎日仕事に持っていくよ」と言ってもらえました。

この「メンズプロケア」で、手荒れに悩んでいた大人の男性たちがもっと快適に働けるようになれば、開発者としてうれしく思います。

ストーリーを公開する

ストーリーが出来上がったら、さっそくそれを公開し、お披露目しましょう。

ホームページに「弊社の物語」というページを作ったり、SNSで発信するのが効果的です。

会社パンフレットや店舗内にQRコードを貼って、ストーリーページに誘導するのもいいでしょう。

ストーリーはテキストベースで語ってもいいですが、動画にしたほうがより好まれます。

動画にする場合はアニメーションでなくても、スライド形式にして文章を読み上げていく、というものでも大丈夫です。

その場合は、雰囲気に合うフリーBGMをつけてあげるとエンタメ感を演出できて、より親しみやすくなります。

最後に

如何だったでしょうか。

冒頭でも申し上げた通り、これからの時代はいかに消費者の感情を刺せるかがビジネス成功のカギを握ります。

それをコストがあまりかけられない中小企業や店舗が行うには、ストーリーを使うことが最善の手段です。





既にストーリーの力に気づいて、取り入れる企業は増えてきています。

数年後にはビジネスでストーリーを使うことは常識となっているでしょう。

御社・貴店も乗り遅れないよう、ストーリーマーケティングに取り組んでみてください。

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